プラトニックラブとは、セックスなしの恋愛を指す言葉です。そんな肉体関係のない恋愛は、成立・継続するのでしょうか？プラトニックな関係は純粋な恋愛のようで素敵に見えます。ドラマや映画の純愛ものを連想するかもしれません。しかし、実際に肉体関係を結ばずに恋愛関係を続けることは可能なのか、男性の意見も気になります。
この記事では、プラトニックとは本来どんなものか、その意味やメリット・デメリット、男性側の本音など、セックスなしの恋愛をいろいろな角度から詳しく見てみましょう。恋は相手あってのもので、実際にプラトニックな関係を続けるうえではいくつか注意点もあるようです。
プラトニックラブが向いている人の特徴も参考にして、自分や気になる人が純粋な恋愛を続けるのに合っているのかもチェックしてみましょう。
プラトニック・ラブとは
プラトニック・ラブとは、古代ギリシアの哲学者であるプラトンの名に起因する言葉です。プラトニックは「プラトン的な」と訳されますが、「プラトン的な恋愛」ではまだどのような意味か解釈しづらいですよね。まずはプラトニックラブについて、言葉の意味から考えてみます。
プラトニック・ラブとは「精神的な恋愛」のこと
プラトニック・ラブとは「精神的な恋愛」を指す言葉です。そして、精神の反対にあたる「肉体的な繋がり」、つまりセックスなどの深いスキンシップをしない恋愛という意味でもあります。哲学者のプラトンは同性愛者だったこともあり、もともとは「同性愛者の間の愛欲以外の繋がり」を表す言葉でした。今では男女の恋愛でも使われますが、本来は「男女を超えた関係や繋がり」を示すものです。
男性でもプラトニックな恋愛を望む人はいる
最近は草食系男子が増えてきており、男性のなかにも肉体的な繋がりより精神的な繋がりを求める傾向は強くなったと言えるでしょう。精神的な繋がりは一般的に女性のほうが重視するものですが、男性にも同じ思いの方は一定数いると言って良さそうです。
たとえば、お付き合いからなかなかセックスに発展しない場合は、彼がプラトニックな関係に理想を抱いている可能性もあります。恋愛では、つい「手を繋いだらキス」「キスしたらエッチ」と考えがちですが、その前には愛や信頼関係などの精神的な繋がりも大切です。もし彼がその気ならば、プラトニックな関係から二人の恋愛を始めてみても良いでしょう。
プラトニックな恋愛はアリ？ナシ？男性の本音
プラトニック・ラブに賛成するのは、女性が多いように考えられがちです。しかし意外と男性のなかにも、プラトニックな関係を受け入れる人はたくさんいます。
マイエルシーアンケートでは、56％と半数以上の男性がプラトニックラブは「アリ」と回答しました。また「パートナー以外とのプラトニックな恋愛は浮気や不倫に入ると思いますか？」でも、「入る」と答えた割合は70％にも上っています。
つまりプラトニックラブもれっきとした恋愛であり、パートナー以外とすれば「裏切り」であると考える男性が多いことがわかりました。ここからより詳しく、男性のプラトニックラブについての賛否両論な意見をチェックしてみましょう。
「アリ」派の意見1：精神的な繋がりのほうが大事
プラトニックラブがアリと答えた人の理由としては、心の繋がりを大切に思うという意見が多く上がっています。年齢によって考え方が違うと答えている人でも、基本的には心が大事であると、精神面の繋がりを重視する傾向があるようです。
なかには、体の関係なしに付き合った経験を持つ人やエッチしなくても一緒にいたいと思っている人などがいました。多くの男性が精神的な結びつきを大事に思い、エッチの有無に関係なく恋愛を楽しめると思っていることがわかるでしょう。
「アリ」派の意見2：年をとってからも気持ちが冷めない
プラトニックラブ賛成派のなかには、肉体的な関係がないほうが、年齢を重ねても気持ちが冷めにくいと考える人もいるようです。肉体関係がないと、その人のミステリアスな部分がずっと残ったままであり、いつまでもドキドキできるかもしれません。
また、アンケートの回答者には「年齢的に勃起しにくくなっても恋愛できる」と答えた人もいました。勃起の問題を懸念する男性にとっては、性行為の有無に関係なく恋愛できるプラトニックな関係は魅力的なのでしょう。
「ナシ」派の意見1：浮気や不倫に繋がる
プラトニックラブをナシと思う男性の意見としては、「肉体関係がないことが浮気や不安の原因になるのではないか」というものがあります。人には多かれ少なかれ性欲があり、セックスを一切しないプラトニックラブではいつか欲求不満からほかの異性に走ってしまうだろうという意見です。また、愛されている実感が薄く、交際として不安定で最終的に別れてしまう可能性が高いのではとも考えています。
「ナシ」派の意見2：好きだからこそセックスがないと寂しい
性欲がそれほど強くない、エッチを必須に思わない人であっても、プラトニックで深い触れ合いのない関係は寂しさを感じることがあります。アンケートでも、肉体関係のない恋愛をナシと思う理由に「エッチがないと物足りない」「本当に愛されているのか不安」などと答えている人がいました。好きだからこそ触れたい、抱きしめたいという気持ちが強くある人にとって、プラトニックは我慢の多い関係となりそうです。
「ナシ」派の意見3：相手を女性として見ているからこそしたい
自分にとってはカップルならセックスをしたいと思うのが自然だという意見も多数見られました。「好きな彼女だからこそ、全てを愛したいと思う」「体も大事だから」と、精神的な繋がりを否定するわけではないものの肉体的な繋がりも重要だと考える人が多いようです。また「恋愛対象になればエッチしたくなる」「体の触れ合いがあっての愛」など、気持ちと体をセットで「恋愛」と認識する意見もありました。
プラトニックな関係は落とし穴もあるので要注意
プラトニックラブは、精神的な繋がりを重視し、心の安定を感じられる愛の形です。しかし、精神的な恋愛だからこその落とし穴もあります。たとえばほかの異性に気が向いてしまったとき、プラトニックであれば「これはまだ浮気（不倫）じゃない」と言い訳しやすい点などです。アンケートでも、プラトニック不倫は肉体関係がないため浮気・不倫ではないと答えた人が29％いました。
しかし、少しでも相手や自分のパートナーを傷つける行為だと思うのなら、肉体関係のあるなしに関わらずしないほうが良いでしょう。恋人がいるのに、ほかの異性へ友達以上の感情を抱いてしまっている場合、一度パートナーの気持ちになって冷静に考えてみてください。
プラトニックラブのメリット・デメリット
プラトニックラブには、メリットとデメリットの両方があります。限定的な愛し方をするため、ある部分ではより深く愛し合えても、他方で物足りない部分が出てくるかもしれません。プラトニックラブに興味がある人は、憧れだけでなく冷静にメリットもデメリットも知ったうえで、自分たちに向いているかどうか判断しましょう。
プラトニックラブのメリット
プラトニックラブには以下のようなメリットがあります。
- 精神的に充実し、満足感の高い関係でいられる
- 離れている間も信頼関係が揺らがない
- 相手の愛情に対して不安にならない
- いつまでも純粋な気持ちでいられる
- いつまでも恋のトキメキを味わえる
- 性病や妊娠のリスクがない
- 精力や性欲の減退を相手に知られない
- 潔癖症や婚前交渉NGの人でも安心
精神面の充実と固い信頼関係は、プラトニックラブならではの大きな魅力です。また、体の触れ合いがないため性病や妊娠のリスクもありません。結婚前は貞操を守りたいという人にも不安がないでしょう。
プラトニックラブのデメリット
プラトニックラブはメリットだけでなく、以下のようなデメリットも持ち合わせています。
- 欲求不満が溜まりやすい
- ラブコミュニケーションがとれない
- 体の相性がわからない
- ほかの異性と肉体関係を持たれるかもしれない
- 結婚に踏み切りにくい
- いざというときに性行為ができないかもしれず、将来子どもを持てない可能性もある
プラトニックラブで心配なのは、性的な接触がないことによる不満や未知数についてです。お互いに知らない部分があるのは、魅力でもあると同時に不確定要素でもあります。わからないことによって、結婚してからの生活、子どもはどうするのかなど、将来の不安にも繋がるかもしれません。
プラトニックラブが向いている人の特徴
プラトニックラブに対しては男性も賛否両論あり、二人の性格や相性によっても向き不向きがあることは確かのようです。まずは自分自身と気になる人の内面をふまえて、プラトニックな関係が合うのかどうか判断してみましょう。プラトニックラブに向いている人の傾向を紹介します。
精神的な繋がりを大切にしている人
心の結びつきを大切にしている人は、プラトニックラブを受け入れやすく向いているタイプです。恋心はキスやセックスによって確認するものではなく、言葉やまなざしだけでも十分に伝え合えると思える人は、プラトニックな関係でも心の充足感を得られます。
また、固い信頼関係を築くことができれば、言葉がなくてもいつでも心では繋がっているという深い安心感がもたらされるでしょう。相手を信頼できることは、プラトニックラブでとても大切なポイントです。
セックスに苦手意識がある人
セックスが苦手な人、好きではない人も、肉体関係のないプラトニックラブを長く続けるのに向いています。プラトニックラブは、肉体関係なしに精神的な繋がりだけを求めるものなので、無理にセックスをする必要がありません。処女でセックスの痛みが怖い、潔癖症で人に触れるのは少し抵抗があるという場合も、プラトニックラブなら安心して付き合えそうです。
また、セックスの好き・嫌いはなくとも婚前交渉はしたくない人もいます。こうした人たちも、プラトニックならセックスなしで付き合えます。
普段から言葉で気持ちを表現したい人
言葉での愛情表現や気持ちをストレートに伝えられる人は、プラトニックラブにも向いていると言えます。プラトニックな関係では、深いスキンシップがありません。愛情を肌の触れ合いで伝えるのではなく、言葉で表現することになります。
そのため自分の気持ちを言葉にするのが苦手な人では、思うように愛情表現ができず、相手を不安な気持ちにさせてしまうかもしれません。反対に普段から言葉で気持ちを表現している人、愛情をストレートに伝えたい人はプラトニックな関係を楽しめて、良好な関係を保ちやすいでしょう。
友達夫婦のような関係に憧れる人
友達のような夫婦関係に憧れている人も、プラトニックラブは好みに合っているかもしれません。肉体関係がない＝親友のような関係になりやすく、同棲や結婚生活もまるでルームシェアのように楽しめそうです。
セックスのある関係は、ときに情熱的で、強く愛されている実感を得られるかもしれません。しかしその熱い関係はなかなか長く続きにくく、疲れやすいものでもあります。しかし友達のような穏やかな関係は、長く続いても疲れず、反対に癒しを感じることもできるでしょう。
恋愛に癒しを求めている人
深い絆で結ばれた親友のようにもなれるプラトニックラブは、情熱的というよりも癒し癒される関係です。そのため恋愛にハラハラドキドキよりも、癒しや安らぎを求める人に向いています。
「好きな相手と一緒にいるだけで癒され、安心感を得られる」「そばにいるだけで幸せなのでそれ以上は求めない」と考えたことがある人は肉体関係がなくても幸せを感じられそうです。パートナーとは心でつながっているという感覚が強いため、離れていても浮気の心配をせず不安に感じることも少ないでしょう。
普段の日常でハラハラしたりストレスが多かったりすると、恋愛くらいは癒しの場であってほしいと思う人もいます。仕事でフラストレーションが溜まりやすい人やライバルの多い人などは、プラトニックラブの癒しが助けになりそうです。
プラトニックラブを続けるための注意点
プラトニックラブを円満に続けるためには、いくつかの注意点があります。特に、肉体の触れ合いがないことで起こりやすいリスクはあらかじめ念頭に置いておきましょう。リスクを回避して、円満な関係を続けるための注意点を紹介します。
コミュニケーションを普段からとる
プラトニックラブでは、セックスによる愛情表現をしないぶん、友達と何が違うのかわからなくなってしまうこともあります。そのため、普段から「好き」と言葉で愛情を伝えることが重要です。特に相手がクールで普段から感情をあまり表に出さないタイプの男性だった場合、女性が寂しさを感じてしまいます。反対に恥ずかしがって思いを言葉にできない女性も、彼に不安を抱かせてしまうかもしれません。
また「好き」や「愛してる」などの愛情表現のほかに、コミュニケーションの場をきちんと持つことも必要です。相手の良いところを褒めたり、共通の趣味について語り合ったり…記念日にはお互いに手紙を書いたりするのも良いでしょう。コミュニケーションを重ねたぶんだけ相手のことがよくわかり、心の距離も縮まりそうです。
お互いの同意がなければ成り立たない
プラトニックラブは、お互いの同意なしには成立しません。どんな交際の仕方でも同じですが、恋愛は二人でするもの。どちらかが今の関係を不満に思ったら、上手くはいかないのです。特にプラトニックラブは、性欲の強さや男女交際の考え方によっては受け入れられないこともあります。プラトニックな関係を望むなら、付き合う前にお互いの恋愛観を話しておいたほうが良いかもしれません。
どちらかが不満を感じたら話し合う
プラトニックラブを円満に続けていくためには、初めの同意だけでなく、恋愛スタート後もお互い積極的に不満や改善点を話し合いましょう。プラトニックラブでは「喧嘩をしてもスキンシップやエッチで仲直り」という展開がないぶん、話し合いによって理解を深めることが欠かせません。
どちらかが現状の関係自体に不満を持つこともあります。最初は良かったけど、徐々にスキンシップをしたくなった、性欲を感じるようになったなどのケースです。そういった「心変わり」の可能性もふまえて交際し、そのとき自分がどうするか考えておくことも必要になります。
プラトニックラブで心の絆を結んで
プラトニックラブは精神的な繋がりを重んじ、肉体関係を結ばない恋愛です。一見ピュアで素敵に思えますが、人によって向き不向きがあるため、実際にしたいと思ったときには注意も必要となります。肉体的な繋がりも重視する人にとっては、プラトニックな関係は不安要素があるかもしれません。
そのため自分がプラトニックラブを希望する場合、まずは相手ときちんと話し合ってみましょう。もし相手にも受け入れてもらえたら、お互いへの理解を深め、ラブラブな関係を保つ工夫が必要です。不安や不満を感じさせないように、普段からしっかり言葉で愛情を伝えていきましょう。
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